2014年04月11日

関東大震災の戒厳部隊

KAIGEN.jpg1923(大正12)年9月の関東大震災で開設された関東戒厳司令部指揮下の戒厳部隊として東京の警備に当たった第13師団歩兵第58連隊の兵士に宛てた分銅はがきです。長野県須坂局で9月30日に引き受けられています。近年の入手品です。

大震災によって混乱の極に達した「帝都」の治安維持のため9月2日に戒厳令が東京府と神奈川県(後、千葉、埼玉、静岡県に拡張)に施行されました。翌3日、福田雅太郎大将が関東戒厳司令官に任命され、三宅坂の参謀本部が司令部に充てられました。

戒厳司令部はまず第2(仙台)、第13(新潟県高田)、第14(宇都宮)師団から各2個連隊を出動させました。9月中旬のピーク時には歩兵21個連隊、騎兵6個連隊、工兵18個連隊など総計6万4千人の兵力が全国から集まり警備に当たっています。戒厳司令部は11月15日に解散しました。

58連隊からは第2大隊が抽出されて9月5日に東京に到着し、ただちに東京北部警備部隊に編入されました。はがきの名宛の兵士が属する第6中隊は北千住付近に配置されていたようです。

このはがきの宛名として「戒厳司令部東京救援隊」と書かれています。意味は分かりますが、正式な部隊名ではありません。「戒厳司令部の指揮下にある歩兵58連隊」という趣旨でしょう。所在地名でなく部隊名で届いているところが「異常事態」下であることを表しています。

これを含む戒厳部隊発着郵便物を見ると、例えば軍事郵便のような特別な優遇取扱はなされていません。検閲印など特別な印判も押されていません。すべて一般の普通郵便と区別のない取扱になっています。
posted by GANさん at 23:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 関東大震災 | 更新情報をチェックする
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