2014年05月30日

L波印の沼津局最初期例

沼津L波.jpg沼津局でユニバーサル社製郵便物押印機によって押印された私製はがきです。ユニバーサル機は大正時代中期にアメリカから輸入されたピッカピカの「最新鋭高級機」でした。

印影は6本の波形平行線と丸型の局名・日付部からなります。大正14(1925)年8月1日に引き受けられています。

関利貞氏『右書時代の機械印 Ⅱ』によると、沼津局のユニバーサル機による印影はこれまで大正15年年賀状以後しかデータが知られていないようです。このはがきは沼津局最初期使用例の4ヵ月更新となるでしょう。

沼津局には前年まで押印機はありませんでした。大正13年の年末に初めて林式押印機が導入され、14年の年賀状処理に使われまし沼津L波2.jpgた。その後に林式機はこのユニバーサル機と交換されたので、結果的に沼津局の林式印は1年だけに終わった--これは以前に書きました。

関氏の調査によると、林式機が入ると短期間でユニバーサル機に交代するという全国的な原則があるようで、その逆の例は見られません。国産の林式機はユニバーサル機の「練習台」に使われていた感じです。同時に林式機を使ったお隣の三島局でもまったく同じ経緯をたどっています。

ところで、この押印機による印影の呼び名ですが、根が単純なGANは単に「長型波形印」と分類・整理しています。しかし、ここは関氏(及びその先達としての丸島一廣氏)に敬意を表して「L波印」としておきましょう。「L」はLONGの略のようです。

一方、日本郵趣協会編『日本郵便印ハンドブック』は「唐草機械日付印(右書)/大型波形(縦型6本波)」と名付けています。こんなばかばかしい名前、いったいだれが使うでしょうか。正確にしたつもりかも知れませんが、分かりにくく紛らわしい。センスというものの全くないネーミング、というほかありません。
posted by GANさん at 23:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 静岡県駿東郡 | 更新情報をチェックする
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