2019年12月31日

何のため「切手検査」?

切手検査01-2.jpg日頃は日本の郵便について大きな顔でアレコレ知ったかぶりしているGANですが、最近入手したはがきの意味不明なハンコにお手上げです。これご存じの方、どなたか教えてくださ~~い。

ドイツのヒンデンブルグ15プフェニヒ切手を貼りデュッセルドルフ局で1934年7月23日引受の絵はがきです。大阪切手検査02.jpg市東成区生野新家町(現在の生野区林寺の一帯)宛てで、表面に二重丸型紫色「切手検査/〒/東成局」という印(左図)が押されています。

戦前の郵便物に「料金検査」とか「種別検査」「量目検査」といった印はよく見るのですが、「切手検査」は初見でした。切手の何を検査したのか。ホンモノ・ニセモノでしょうか、料金が適正かどうか、でしょうか。ドイツ切手に詳しい収友の新井紀元氏によると、この時期、外国はがきの料金15プフェニヒは適正だということです。

そもそも切手の真偽や料金適合の確認を第一にすべきなのは受け付けた郵便局であり、「問題ないことを確認した上で引き受ける」ことが大原則です。それをさらに逓送ルート上の郵便局、あるいは配達局で再確認して印までも押す――。膨大な時間と手間が掛かり不合理で、あり得ないことです。

では、ある時期の外国来郵便物に限った特別措置か、それとも配達局の東成局がなにか特別な局だったのか。これも、前者は他に例がなく、後者も大阪の平凡な一市内局に過ぎないことから、無関係です。つまり、どう好意的に拡大解釈しても、東成局がこんなハンコを押す理由が見当たらないのです。

貼付切手完全確認_01.jpg貼付切手完全確認_02のコピー.jpg大勢の収友にこれを示して尋ねたところ、「『貼付切手完全確認』というハンコがあったね」と類似例(右図)を指摘されました。しかし、それは切手が完全に貼ってある(=脱落、欠損がない)ことを確認した印です。単に「目視した」に過ぎず、規準に適合するかどうかを「調べた(結果、パスした)」とは意味が違います。

戦後、外国郵便が1946年9月に再開された直後は久しぶりの外国切手が珍しくまぶしく、つい剥ぎ取ってポケットに入れる郵便職員もいたようです。こうした行為を防ぎ「到着時には既に脱落していた」と言い訳もさせないように、東京中央局などの外国郵便交換局でこの印が使われたといわれます。いずれにせよ、東成局は交換局ではありません。

最大の問題は、だれに示すためにこの印を押したのか、でしょう。なぜ東成局だけで使われたのか、もあります。はがきは逓送の最終段階の東成局に到着し、あと手にするのは配達員と受取人だけです。配達員には局内で済ませられるので、これは受取人に対する通知か注意喚起でしょうか。しかし受取人がこの印を見ても、やはり首をひねったことでしょう。

さて、東成局の「切手検査」印はだれに対し、何の目的で押されたのか。知識ある方のご助言をいただければ幸いです。
posted by GANさん at 22:57| Comment(0) | 郵便印 | 更新情報をチェックする
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