2014年06月01日

売れ残り記念切手活用術

JUBILEE.JPG日本最初の記念切手として知られる明治天皇銀婚2銭切手の25枚ブロックのオンピース(紙付き)です。

紙の上辺にわずかに文字の一部が残り、「郵便切手貼付用紙」と判読できます。東京局明治33(1900)年2月26日の丸一電話印で抹消してあります。

電話業務関連の料金が窓口で現金で支払われ、局側で相当する切手を貼って料金収納用の抹消をしたのでしょう。下部の切断ぐあいから、元々はこのブロックの倍の切手が貼られていた可能性があり、その場合は2銭×50枚=1円料金となります。電話加入料の年額なのかも知れません。

納付料金が50銭でも1円でも、この時期には既に発行されていた菊切手で1枚だけ貼れば簡単に済んだはずです。高額切手とはいえ、東京局で切らしていたはずがありません。なのになぜ、こんな面倒な使い方をしたのでしょう。GANは「デッドストックの使いつぶし」だと思っています。

明治銀婚は1894(明治27)年発行なので、既に6年も経っています。1,480万枚と印刷し過ぎて大量に売れ残り、さりとて記念切手をいつまでも売り続けるわけにもいきません。ディスカウントなど畏れ多いことはもってのほか。金庫に寝かすしかなかった切手ですが、料金収納用に局内で使ってしまえば大量消費できます。

こうして、わずか2銭の低額切手を何十枚も貼って納付料金の収納に当てるという事態が起きたのでしょう。これを明治人の「節約の智恵」と言うべきか、窓口に余計な労働を強いる「官僚の責任逃れ」だったのか。なかなか人間くさく、面白いケースだと思います。
posted by GANさん at 23:16| Comment(2) | TrackBack(0) | 電信・電話 | 更新情報をチェックする